桜の契約†転生†
私の中で今までずっと心の真ん中に空いてた穴が、少しずつ埋まっていくのを感じる
「なぁ、ちょっと疲れたから少し休まないか?」
「そうだね!じゃああのベンチで休もうか!」
ベンチに腰を掛け、そこから見えた空が赤い夕日を優しく包みこんでいくのが見えた
「綺麗だね…私こんな風に夕日を眺めるのってすごい久しぶりな気がする」
「俺も…夕日なんていつでも見れるものなのに、こうしてじっくり見るのは初めてなような気がする…ずっと見ていたいな…」
同じ目線で綺麗なものを二人で見れる…これほどの贅沢はないのかもしれない
私は平太の肩に寄り添った
「これからもずっと二人でこんな時間を過ごしていこうね…」
「そうだな…ずっとな…」
私たちは夕日に照らされながら400年ぶりにキスをした
心に開いた穴はこの時完全に閉じたんだ…