桜の契約†転生†
「シェラ…シェラなの!?ねぇ答えて!」
私は桜の木に向かって呼び掛けた…
桜は白い光に包まれ、私の頭に語り掛けてきた
「しずく……私はずっとあなたを見てましたが、このような結末になるとは私も予測はしておりませんでした……人間はやはり醜い生き物ですね…あなたはこれから先どうするのですか?」
私はしばらく沈黙し、その答えを口にした
「この命、お返しします…そして今度は記憶をなくして、生まれ変わり運命の再会を待ちます。生まれ変わっても人であるかすら分からないし、人格だって…でも何年先になるか分からないけど、私は人の想いが起こす奇跡を信じることにします…」
「そうですか…じゃああなたに貸した命を返してもらいます…後悔はないですね?」
「後悔なんてありません…少しの時間でもまた平太に逢えて、私とても幸せだったんです…」
「分かりました…ならば…」
しずくの体は白い光を帯だし、その光はシェラへと吸い込まれていった
光を吸い込まれたしずくは砂のように溶け出し、その存在はこの世から消えた…