桜の契約†転生†
男の額から汗が流れ落ちた
今日は決して暑くはない
この女の気迫…俺にこいつが斬れるのか…俺は今まで人を斬ったことはない 強がることで心に鬼がいることを装っていた
(とりあえず今日は出直すか?)
「今日は切るのは止めだ」
「しかし近いうちこの桜は切り倒す。しばし時間を与える、考えを改めよ。」
そう言い残し男はその場を去った…
しずくは男の背中が見えなくなるとガクッと膝から崩れ落ちた
私はこの桜にこれほどまで想いを注いでいたのか…
気づかなかった自分の気持ちに驚くと同時に、震えが止まるまで桜に寄り添いその日は日が暮れてもその場に留まった