桜の契約†転生†
死んで息絶えて為男のいるあの世にたどり着くまでは
無言の車内でワイパーの音だけが響いた
ワイパーのように涙を手で乾くまで拭い去ることができたら…
俺はまだ涙が止まらなかった
…人間の心はもろく儚い
例外なんてないだろう
心がある限り…
もうすぐ目的地に着く
詳しい場所をしずくに聞き車を停め、俺たちは為男の遺体を運んだ
今まで何人もの人間を殺し死体を運んできたがこれほど命の重たさを感じたことはなかった