43歳の産声
誕生
あれは春にまだ差し掛かったぐらいの4月の午後だった。


穏やかな3時。だが風は少し冷たく感じた。

そんな静かな午後に母親のうめき声が病院中に響いている。


そう、今まさに私はこの世に生を受けようとしているのだ。
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