43歳の産声



チキショー。こんなときに上を向けば、初夏のぬけるような青空。



母とアイツは奥の部屋に身を隠した。



チキショー。風が心地よい。



母は私の方に向かってきた。


そして、耳元でこう言った。




「子供は寝ときなさい。」



私は怒りを誤魔化しきれず、母の顔を右手で引っ掻いた。
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