43歳の産声


私は産婦人科医の腕でヒョイと抱えられ、母親のそばに預けられた。


息切れしてる母親の顔は、安堵の表情を浮かべながらも大きなため息をついた。


「元気そうでよかった。」


母は他に褒めることがないかのようにそう言った。


私は咳ばらいをし、もう一度「オギャー!」と泣いた。


「元気な泣き声ですね」


産婦人科医は他に褒めることがないかのようにそう言った。
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