恋愛妄想
あたしには何もかもが美しく見えた。
しかし、相変わらず沢内君に会いに行っても
会話もなく沈黙。
あたしはそれで幸せだった。
だから、きっと沢内君もあたしを待っててくれてるに違いないと
…違いないと。
帰り道、あたしはやっぱり冷静だった。
どうしよう。
今まで沢内君を想ってた時間を何で埋めたらいいのかを
漠然と考えていた。
恋をしていたつもりのあたしにようやく気付いたのだ。
そう思ったら、バイトが終わらなくて、時間が遅くなっても無理矢理会いたくて、
スイマセン、スイマセンと言いながらナースステーション脇を消灯過ぎに小走りで
彼の部屋にクリスマスプレゼントを持って行った事を後悔した。
あたしはそのプレゼントのアニエスのシャツを着る沢内君を一度も見る事がないのだ。
高かったのになぁ、あれ。
そう呟いて空を見上げた。
そのままバイトをやめて、二度と沢内君に会う事はなかった。
数ヶ月して自宅宛に退院祝いが送られたけど、
あたしは包みを解くこともなかった。
しかし、相変わらず沢内君に会いに行っても
会話もなく沈黙。
あたしはそれで幸せだった。
だから、きっと沢内君もあたしを待っててくれてるに違いないと
…違いないと。
帰り道、あたしはやっぱり冷静だった。
どうしよう。
今まで沢内君を想ってた時間を何で埋めたらいいのかを
漠然と考えていた。
恋をしていたつもりのあたしにようやく気付いたのだ。
そう思ったら、バイトが終わらなくて、時間が遅くなっても無理矢理会いたくて、
スイマセン、スイマセンと言いながらナースステーション脇を消灯過ぎに小走りで
彼の部屋にクリスマスプレゼントを持って行った事を後悔した。
あたしはそのプレゼントのアニエスのシャツを着る沢内君を一度も見る事がないのだ。
高かったのになぁ、あれ。
そう呟いて空を見上げた。
そのままバイトをやめて、二度と沢内君に会う事はなかった。
数ヶ月して自宅宛に退院祝いが送られたけど、
あたしは包みを解くこともなかった。