後ろの迫田くん
悩んでいると、山口があたしの後方を指した。


「学会やギネスの前に呼ばれてるよ。」


振り向くと真っ黒。


「壁?」

「チッ」


柄の悪い舌打ちが頭上でした。


「どけ。」


目線を上げると、イライラした声も降ってきた。

何であたしが退かなきゃいけないの?自分の席なのに。



ムッとしていると、


「ほら予鈴もなったし、こっちに座りなよ。」


そうだ、そうだ。山口の言う通りだ。



うんうん頷いてると、

「早くどけ。」

再び舌打ちが降ってきた。


「GW前に席替えがあったみたいだよ。授業始まるから、あたし帰るね。」


山口は驚愕な事実を残して自分の教室に戻って行った。



そうか席替えがあったんだね。あたしの居ない間に。

あたしの知らない事も知ってるって、山口侮れぬ。



「ゴミ入れるな。早くどけ。」


コンビニとメロンパンの袋を引き出しに入れてると、イライラビームが直撃した。

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