後ろの迫田くん
首を傾げてると、


「牛田に頼まれたんだよね。俺が言っても無駄だから、山口から躾けてくれ。って。」



あたし、良い子なのに。



「牛田も可哀想だよね。2年続けて不良娘の担任なんて。」



ののの!不良娘だと!?



あたし金髪じゃないし、煙草も吸わないぞい。ヤンキー座りもしないのに。それに、それに、


「カラコンも入れてないもん。」


ヤンキーは瞳が青いって常識だよね。


「それ間違ってるから。ヤンキーの目が皆青かったら恐いから。」

「山口殿よ。ヤンキーは皆恐いのだ。」


身近にヤンキーの友達が居ないあたしにとって、ヤンキー自体が未知の生物。


「そーいう訳だから、ちゃんと授業に出るんだよ。」


「ケケケッ。」と笑いながら、

「来年の担任も牛田かもね~。」


なんて事を言いながら、去って行った。

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