後ろの迫田くん
めがねを眺め続けて1週間は過ぎたと思う。
たぶん。
いつもめがねに触りたいって思ってた。
たじろーは、あたしの事なんて気にせずプリントの解答欄を埋めてる。
あたしはいつものごとく、めがねを見てる。
ヌーちゃんは何を思ったのか、皆に授業の前に小テストをさせてる。
あたしのテストは背後の机の上。
「・・・。」
「・・・。」
テストが始まって数分でたじろーは書き終えた。
「3分。」
顔を上げたたじろーは眉をピクリとさせた。
初めての反応。
あたしが後ろを向いてるからといって、たじろーとの会話は弾まない。
あたしが何かを言っても無視されるか舌打ちが返ってくる。
「3分。」
カップラーメンが食べ頃だ。