後ろの迫田くん
下駄箱を出て、またまた気付いた。


残念な事に山口のクラスを知らない。

山口が来る事はあっても、あたしがクラスに行く事はない。


面倒だけど、1組から順に覗いて行く事にした。




昼休憩が残り半分になる時間。

大半の生徒は応援席に居なかった。

お陰で探しやすいけど、3組まで見たが山口の姿はない。


4組、自分のクラスに山口が居ないのは知ってる。

さすがのあたしも、そこまでバカじゃない。


でも、あたしの席で山口が待ってくれてるかもしれない。



期待込めて4組の応援席を覗いたが見当たらない。


「はぁ~。」


あたしの席にコンビニ袋も乗ってない。


もう、この際お昼抜き?


そんな事が過ったが次のクラスに移った。

・・・気持ちだけ。




あたしの通り道に居るんだもん。金髪の女子生徒を先頭に、後ろに5人の女子生徒。

金髪の女子生徒を見て、さっきの障害物借り物競走で叫んでた人を思い出した。


でも残念。
目が青くない。
低めの鼻。
凹凸のない面。


極めつけは目の回りが真っ黒!

なんてこった!めちゃめちゃジャパニーズ。外人さんに憧れてるの?


集団が動かないので、あたしが譲ってあげる事にした。

チッ。心の中で舌打ちしたけど。

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