後ろの迫田くん
2人の姿を見ていたら、

「ちょっと。」

早く進めと言わんばかりだ。


この先に山口が居る気がしない。金髪達に付いて行くのは時間の無駄だと思う。

自力で探そう。金髪達に、ここまで付き合わせて申し訳ないけど。


「何してるのよ!!」


付いてこないあたし達に気付いて金髪が声を上げた。



背を向けていた男子生徒にも聞こえたようで、こちらを振り向いた。


「みっちゃん。」


後頭部に見覚えがあって当たり前だ。

だって、みっちゃんだもん。





みっちゃんはあたしに気付くと、女子生徒を置いてこちらにやって来た。


「何やってんの?」

「あの子は?」


頬を赤らめてオロオロしている女子生徒を指した。


「ああ、別に。」


さっきまで喋っていた子なのに興味なさげに言った。


「ふーん。」


あたしも興味がない。


「で、何してんの?」


みっちゃんは金髪達を見渡した。
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