後ろの迫田くん
メロンパン嫌いじゃないけど、大好きでもない。



左横を見ると明らかに不機嫌そうなたじろー様。

やっぱりパンだけじゃ物足りないのかもしれない。だって育ち盛りの高校生だもん。


「はい。」


コロッケを刺してたじろーに差し出した。


「・・・。」

「・・・。」


驚いて目を見開いてたけど、


「はい。」


更にコロッケを口元に近付けた。

「・・・。」

「はい。」


更に近付けると・・・たじろーの唇にコロッケをくっ付けると、観念したのか口を開いて食べた。

それからプチトマト、ブロッコリー、肉団子と一緒に入ってる玉葱と人参。

肉団子はあたしが食べた。


次々にたじろーの口元に持って行くと全部食べた。


「はい。」


人参を差し出すと、


「ちゃんと食べな。嫌いだからって人にあげないの。」


みっちゃんにはバレていたらしい。



山口は大笑いしたが、あたしとたじろーは、


「チッ。」

「チッ。」


舌打ちした。


ハモッた舌打ちを聞いて、山口の大笑いがヒートアップした。

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