後ろの迫田くん
たじろーとすれ違う時、手を繋いでいる方の腕を掴まれ足が止まった。


「チッ。」


あたしを見つめるたじろーの瞳が寂しそうで、


「たじろー。」


手を伸ばし、たじろーの顔に触れた。


「みっちゃん。」

「ん?」

「あたし・・・。」




チョコバーが食べれないからじゃない。



「たじろーと一緒に帰りたい。」



たじろーの瞳が揺れた。



「そっか、じゃあ僕先に帰ってるね。」


あたしの手を離すと、


「お昼ご飯はラーメンだよ。」

「うん。」

「じゃあね、」


みっちゃんはニヤリと悪戯な笑みを見せて、





「お姉ちゃん。」


手を振りながら去って言った。

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