好き、と言えば、
すると光輝はスエットのポケットに手を突っ込みながら、
「お前のこと預かるって言ったの、俺」
と平然と言った。
「な、なんで???」
「ちょうど買い物帰りのおばちゃんに会ってさ。みくを一人にするのが心配って言ってたから、じゃあうちで面倒見ましょうかって言ったわけ」
そんな偶然ってあるんだ・・・
納得したはいいが、次の瞬間光輝は爆弾を落とした。
「まあ、うちの親もいないんだけどね」
「へ?」
「おばちゃん、俺のこと信用してくれてんだな」
なんて爽やかに笑うと、固まるあたしをよそに
「ちょっと家あがらせてもらうわー、おじゃまします」
と靴を脱いでリビングに向かっていった。