好き、と言えば、
「早く告んないと、とられちゃうよ?」
「無理だよ、絶対」
告白する勇気なんて微塵もない。
だって、光輝はあたしを幼なじみとしてしか見てない。
今さら女として見て欲しいなんて、言えないよ。
「でも、E組の白石さん狙ってるらしいよ」
え・・・白石さんが!?
あたしは大好きな卵焼きを落としてしまった。
だって白石さんて・・・学年No.1の美少女だもん。
頭も良くて性格も良くてお金持ちで・・・男子の誰もが憧れる、あの白石さん。
そういえば光輝と同じクラスだった。
「・・・勝ち目ないよ」
「なんで諦めるのよ!みくの方が長い間ずっと好きなんだから自信持ちなよ!」
「ちょ、桜、声でかい!」
ここには光輝もいるんだよ?
ちらっと視線を送ると・・・え?こっち見てた?