好き、と言えば、

 「え・・・?嘘・・・」





 「嘘つくわけねえじゃん。信じれない?」



 「う・・・ん。だって光輝はあたしのこと、女として見てなかった・・・」






 そうだよ、いつもあたしのこと幼なじみとしてしか見てくれない。

 中1のときバレンタインにチョコあげても「義理サンキュ」としか言わない。
 あたし本命だったんだよ?

 あたしが何のためにいつもサッカーの試合応援しに行ってたか、知ってる?
 サッカーする光輝が好きだから。
 そのためにルールもチームも頑張って覚えたの。


 どんなにメイクを頑張ってもオシャレしても、あたしに見向きしなかったじゃん。





 何を信じればいい?




 「・・・好きだ。好きだ。好きだ。好きだ」



 「ちょ、光輝?」



 「これでも分からねえ?」



 光輝はあたしの手を自分の胸に押し付けた。


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