キミを唄う...
『…なんだ、てめぇ?』

黒毛で 信じられないほどのストレート

横わけで 頭の上のほうを少し盛っていて…

そして 目にメイクをたくさんしている子…

「ぁ…起きちゃった…」

知らない振りをするように 作り笑いをしていた

「あのぉ…怒らないでね★」

そう言うと彼女は 左ポケットに入っていた四角い手鏡を見せてきたんだ

その中を覗くと つながり眉毛にされていて 頬には縦長のハート

そして 口の周りには カールのおじさんのようなヒゲ…

もはや自分では なかった

――ぇ…この顔…俺?

目の前の子を 鋭く睨んだ

『ぉ…おい!これ…油性だったり…?』

「それは違う!!!水性水性!!!!!」

晴輝は 安心したように深い溜息をついた

< 18 / 25 >

この作品をシェア

pagetop