キミを唄う...
『いつからだよ…?』

「うーん…気づいたのは、1週間くらい前かなー」

千沙に出会って なんだかんだ1ヶ月半は経ったけど まさか この4人の中で恋愛に発展するとは思いもしなかった

『千沙ねー、あいつはいい奴だもんなー』

腕を組んで 明らかに雄一をおちょくるような言葉を吐き出した

彼が赤くなる姿を見るのが じつに面白い…

――やべー…雄一、ユデダコになってるー!

雄一をからかうのが 楽しくて仕方なくなっている晴輝に 彼は変なことを言い出すのだ…

「そうゆうお前は…なんだか千沙が好きみたいな態度、いっつも取ってるぞ…」

――は?

――俺が、千沙を好き?

その言葉を聞いた瞬間は 呆気に取られたが 嫉妬をしているような純粋な彼の恋心を想像すると また お腹の底から笑い声があふれ出てしまう

口を抑えて笑い声を抑えようとしたが 全く無意味だた

「なんで笑うんだよー!?」

『だって…――』

晴輝は 雄一の方に顔を向けると 辛い事があった幼い子供のような表情をしていたんだ

「実際のところ…好きなんだろ?」

机に頬杖をついて 晴輝は――

『大丈夫。俺には“忘れられない奴”がいるから――』

「は…まじ?」

『ぁあ、きっと会えたら…惚れるかもなー』

――俺は、ずっと会ってない癖毛に…微かな恋心を抱いているのかもしれない…

――いや、このときには、もう…好きだとわかっていたのかもな…
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