それは、ある晴れた日のこと。



「シホちゃんは、急ぎの用があるから、先に帰るっていってた。アキラは、部活。」





「そっかぁ....」



「病人は、そんなことは気にせずに、俺の背中に乗ってりゃいいの。」

中津ハルトはアタシの前にしゃがんでる。





これって、

....おんぶ?


「やだやだ!アタシ、おんぶとかしてもらわなくても、1人で歩ける!」



「おんぶが嫌なら、お姫様だっこでもいいけど?」




ニコッと笑ってみせる中津ハルトが、鬼に見えました。





「おんぶ。」



「了解しました。病人さん。」


なんでこんなに楽しそうなのよコイツ。



「言っとくけどアタシ重いからね!」



「知ってる。」


「....」

アタシが中津ハルトの背中に
鉄拳をおみまいしたのは
言うまでもなく。











< 41 / 47 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop