それは、ある晴れた日のこと。
「シホちゃんは、急ぎの用があるから、先に帰るっていってた。アキラは、部活。」
「そっかぁ....」
「病人は、そんなことは気にせずに、俺の背中に乗ってりゃいいの。」
中津ハルトはアタシの前にしゃがんでる。
これって、
....おんぶ?
「やだやだ!アタシ、おんぶとかしてもらわなくても、1人で歩ける!」
「おんぶが嫌なら、お姫様だっこでもいいけど?」
ニコッと笑ってみせる中津ハルトが、鬼に見えました。
「おんぶ。」
「了解しました。病人さん。」
なんでこんなに楽しそうなのよコイツ。
「言っとくけどアタシ重いからね!」
「知ってる。」
「....」
アタシが中津ハルトの背中に
鉄拳をおみまいしたのは
言うまでもなく。