それは、ある晴れた日のこと。

――夢を見た。
―――――――――

いや、夢を見ている。


スクリーンに映った映像を、独りで眺めているような

不思議な夢。


たいがいの夢って、
目が覚めてから“あぁ、夢だったんだぁ....”って気付くでしょ?


でも今日は違って、
“あぁ、アタシ今夢見てるんだ..”
って気付いてるの。


なのに目の覚まし方がわからなくて、アタシは眠ったまま。


仕方なく
スクリーンを見ると
男の子と女の子が向かい合って砂場で遊んでるところが映し出されていて。





二人は多分、5才か6才くらい。

二人は、とてもなかが良さそうで、
一生懸命に砂の山を作ってる。




あ。女の子、泣き出しちゃった....
砂が目に入ったみたいで
凄く痛がってる


男の子は少したじろいだ後、少し照れながら
女の子の頭をなでてあげた


今まで砂遊びしていたから
もちろん砂だらけの手で。



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