桜散る頃に
「おはよーございます。」
一応、挨拶は欠かさない。
「あっ、ちょうど良かった!今できあがったの。」
彼のお母さんが温かくもてなしてくれる。
肝心の彼は…
いま起きたみたい。
「あっ、おはよ。今日ちょっと遅くね?いつもあと10分ぐらい早く来るじゃん。お前がきてから起きてるから、俺の計画まで狂うじゃん。」
そう言った彼のことをおばさんがバシッと叩いた。
「バカ渉!!波音に迷惑でしょ。朝ぐらい自分で起きなさい。」
なんて言って怒ってる。
彼の名前は道浦渉。
私と同じ高校に通っている。
ちなみに、私は七海波音。
小学校の時からだから、もう7年隠している大切な想いがある。