桜散る頃に
‥‥学校に着き、クラスへと向かう。
私も彼も1年5組。
教室に入ると親友の愛美が挨拶をしてくれる。
「今日も一緒に来たんだ。波音も大変だね。」
「仕方ないでしょ。少しでも一緒にいたいんだから。」
…彼女は私の想いを知っている。
ふと彼を見ると、友達の棗くんと話している。
一番仲が良いみたい。
「…そういえば波音、今年はどうすんの?」
私は愛美が何について聞いてくるのかわからなかった。
「何が?」
「もう!!バレンタインだよ。道浦にあげるの?」
愛美がちょっと怒ったように答えた。
「もうそんな時期だっけ?ん〜。どうしようかな…」
「とか言ってても、結局あげるんでしょ。」