俺が恋したお嬢様



本当に雪乃が欲しいのに…。


雪乃がダメなら何が欲しいとかないんだよなー…。



「あっ!じゃあさ、雪乃からのキスが欲しい」


ニコッと微笑むと、更に顔を真っ赤にして固まった。



「雪乃〜?」


手を雪乃の顔にひらひら〜とさせる。



「…〜っ、翔くん!!」


雪乃の声に思わず「はい!」と返事してしまう。



「………考えときます」


カァーッと耳まで真っ赤にして、めちゃくちゃ小さい声で呟いた雪乃は、俺と目を合わせることなく自分の部屋へと戻って行った。



「…ふっ、ハハッ」


雪乃、可愛すぎ。


何だかよく分からなかったが、雪乃といるだけで幸せだと思う。



雪乃さえいてくれたら何もいらないよ。



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