俺が恋したお嬢様
「だからって親父が結婚相手決めることねぇだろ!!」
「お前が自分で決められないから、私が決めてあげたんだろ!!」
「そんなこと誰も頼んでねぇよ!」
「なんだその言い方は!だいたいお前は雪乃ちゃんのどこが気に食わないんだ?」
「どこって……」
どこだ?
よく考えたら雪乃ちゃんのこと何も知らねぇし、雪乃ちゃんの気持ちも聞いてないぞ?
「何も言わないってことは嫌なとこがないと言うことだ。反抗せず婚約しろ!」
言葉に詰まる俺を負かしたと言うように鼻で笑う親父。
一番、親父が気に食わねぇ…。
俺はそのまま何も言わず自分の部屋へと戻った。