俺が恋したお嬢様
「婚約認めたの?」
「あぁ。まだ親父には言ってないけど、前向きに考えようかと思って」
「なんでまた?」
休み時間、屋上で悠斗と過ごす。
気持ちいい風が吹いていて心地好い。
「雪乃ちゃんの嫌なとこないし、どうせ結婚相手決められるなら、可愛くて反抗しない女がいいと思って」
「お前、何か最低だな…」
「それは否定しない」
「でもお前の方が雪乃ちゃんに嵌まると思うな」
ニヤッとする悠斗に「なんで?」と聞く。
「雪乃ちゃん可愛いし、お前が女に嵌まるとこを見たいから」
想像するだけで笑えると、嫌な笑みを浮かべる。
「絶対、好きになるか!」
「なるよ」
何の根拠で言い切るんだ…と呆れる。