俺が恋したお嬢様
「分かった…少し食べるよ」
クスッと笑うと安心した表情を浮かべた。
そういった表情のひとつひとつが可愛いと思う。
「雪乃ちゃん」
「はい」
「"翔さん"じゃなくて、せめて"翔くん"って呼んでくれない?」
「…いいんですか?」
「"さん"付けで呼ぶほど、歳も離れてないし、"くん"の方が親しくなるでしょ?」
「分かりました」
ニコッと微笑む雪乃ちゃんに俺も微笑む。
「雪乃ちゃん、明日家に帰るの?」
「はい」
週末だけ実家に帰る雪乃ちゃん。
まぁ中学生だから親に会えないと寂しいよな…と思いながら、雪乃ちゃんを見つめる。