俺が恋したお嬢様
「……意味が分かりません」
「翔、これは決まったことだ。お前が反対しようが、西原雪乃さんとの婚約は決定だ」
決定だ…って本当に意味が分からない。
何だよいきなり婚約って…。
だいたい俺、まだ高校生だぞ?
「雪乃もそうだぞ?これは決定したことだからな」
そういう西原さんに女の子は「…はい」と小さく返事しただけだった。
そんな簡単に返事するなよ!
いくら親に逆らえないからって。
俺が雪乃ってコをガン見し過ぎたのか、そのコはビクッとし俯いた。
「まぁ、そうゆうことだ。それから今日からお前の部屋で雪乃さんも暮らすことになってる」
「………はい?」
意味が分からなさ過ぎて言葉を失った。
誰が誰の部屋で暮らすと?
思考がついていかない俺を無視して親父たちは話を進め、俺たちの婚約は決定した。