俺が恋したお嬢様
「ごめんね…」
腕を離し雪乃ちゃんに力無く微笑む。
「…どうして謝るんですか?」
頬を赤く染めながら、心配そうに見つめてくる。
「なんでもないよ」
ニコッと優しく笑って自分の寝室に戻った。
本当は雪乃ちゃんに婚約を断られたらどうしようかとびびってた。
これから恋だってしたかっただろうし、やりたいことだってあったはず。
だけどそれを俺が全部奪っちまう…。
可哀想だと思う反面、俺が積極的に行動に出れることになる。
俺、中学生に惚れちゃったよ…。