俺が恋したお嬢様



「…ここですか?」


「そう」


「何だか怖そうですが…」


嫌がっていた繋いでいる手に力を込める雪乃の顔は引き攣っていた。



まぁ、雪乃が怖がるのも仕方がない。


今、俺たちがいるのはお化け屋敷の前なんだから。



「雪乃、遊園地と言えばお化け屋敷だろ?」


「そうなんですか?」


不審な目を向けながらも入るべきか悩んでいる。



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