俺が恋したお嬢様



「さっ、入るよ!」


「えぇ!?」


「大丈夫!俺に引っ付いとけば!」


怖がる雪乃にニコッと微笑みかけ、お化け屋敷の中へと入った。



俺もお化け屋敷に入るのは2回目だが、子供の頃みたいにお化け屋敷に対して恐怖心などない。


お化けが出て来ても余裕な俺に対し、雪乃はずっとビクビクしながら悲鳴を上げている。



そして繋いでる手と反対の手は俺の腕を必死に掴んでいる。


自然と密着する俺と雪乃。


作戦成功!



「ふぇ〜…翔くん、もう無理です…」


「そんなに怖いの?」


目に涙を浮かべ、ギュッと腕を掴む手に力を入れる雪乃。



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