俺が恋したお嬢様
「…何もしないですか?」
「しないよ」
「本当ですか…?」
信じられないような眼差しを向けられ苦笑する。
疑うくせに一人では寝たくないんだな。
いつもなら絶対断るのに。
「本当にしないよ。俺ももう寝るから先に寝てな」
「……はい。おやすみなさい」
「おやすみ」
クスッと笑い俺のベッドに向かう雪乃を見つめる。
今日はお化け屋敷を出た後、何も乗らずに帰ってきた。
お化け屋敷にびびった雪乃が帰りたがったからだ。
本当、子供で可愛い。