ハワイキキ
「なんだその煽りは。俺は普通にカヤック出来るしお前より上手い自信あるよ。」
「なら沖までどっちが先につくか勝負だ。」
「おーい、マリア。」
カウボーイが大きな声で日焼けしているマリアを呼ぶ。
「ステアどっか行ったか?」
「ええ、どっか行ったわー!」
「戻ってきたら沖まで言ってくると伝えてくれ」
「了解!」
二人はカヤックで海を出た。綺麗に光るワイキキの海。
ビーチを出てから百メートルぐらい離れた時にステアが戻ってきた。
「ねぇ、カウボーイは?」「ああ、沖まで行ったわ。すぐ戻るって。」「え?直ぐって、直ぐ戻れる距離じゃないじゃない。30分はかかるわ。私今日中にお土産買って食事して帰らないと船まで間に合わないわ。どうしよう。」「えー!そんな時間なかったの?先言ってくれたら私が止めたのに」「カウボーイー!」百メートル離れたカウボーイとジョセフだったが、かすかにステアの声が届いた。「なんか呼んでないか?」ジョセフがカウボーイに訪ねる。「ああ、俺達もう行かなきゃなんないんだ。でもジョセフとマリアに出会えてよかったよ。最後の思い出だ。」「じゃあ、沖までついたら一緒に写真撮影してくれないか?あとあそこには洞窟があって綺麗な景色があるよ。でも時間がないならしょうがないな。直ぐ帰ろう。」「うん。」二人は沖についた。「なあ、カウボーイ。」「うん?」「俺に子猫ちゃんと言ったのはどういう意味なんだ?」「なんだよ。ただのからかいだよ。気にくわないのか?」「いや、別に。」
二人が沖で写真撮影などをしている時、ステアはビーチであるものを見つけた。
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