【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「鬼っ、悪魔っ!」


「なんとでも?」


晴弥さんは不適な笑みを浮かべ、カバンから書類を出した。


「なんすか、それ」


「契約書。さっき翼のお母さんからサインをもらった。

中学卒業と同時に、デビューに向けて本格的な準備を始める予定だ」


「卒業!?んなこと……勝手に決めんなよ……」


「親の同意の上での話だ」


「知るかよ」


卒業なんか、そんなすぐ先の話じゃん。


「嫌だ……」


「嫌なのはわかるけどな。これは、ビジネスだ。悪いようにはしない」


「ビジネス?自分たちが儲かればいいってことかよ……」


「そうじゃない。アイドルもいいもんだぜ?

時間の自由はともかく、チヤホやされるし、芸能界にたくさん友達もできるしな」


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