【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
泣き止むまでしばらく待つと、ナナは吹っ切れたのか一気に話し始めた。


「戻ってくるって何?翼と同じ学校に行って、今みたく一緒に帰るって、楽しみにしてたのに……。

それじゃ学校が同じでも、それさえもできないってこと……?」


「そうなるな。だから……星光に来ても、あんま意味ないかもな……」


「そんな……」


そして、また泣く。


泣いて気がすむなら、いくらでも泣けばいい。


けど、この涙は……きっと、しばらく枯れることはないんだろうな。


「卒業なんか、すぐだよ……。翼と離れたくないっ」


ギュッとしがみつかれ、切なくなる。


オレだって、そーだけど。どうしてやることも、できない。


今はこうやって、抱きしめてやるのが……精一杯。


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