【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった

せめて……ナナが、今の生活を楽しめるようにしてやりたい。


オレのことなんて、すっかり忘れてるかもしれない。


でも、多分。


ナナの性格からすると、


オレと一緒にいるのが辛くかったせいで別れを選んだ自分を、責めてるような気がする。


オレもそうだけど、よっぽどのことがない限り、


一度好きになったヤツのことを、簡単に忘れられるとは思えないしな。


芸能科の教室に入ると、ちょうど授業が終わったところだった。


朝から腹の調子が悪くて、11時には学校を出ないといけなかったから、


早めになおしたくて、保健室に腹痛の薬もらいに行ったんだよな。


まさか、あんなところでナナと会うなんて思わなかった。


相変わらず、かわいかったよな。


最後ぐらいしか、まともに顔合わせらんなかったけど。