【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「ま、そんなとこ」


「…………」


ナナは、唇を噛み締めて下を向いた。


「気にすんなって。……どした?やっぱなんかあったんだよな」


「う……ん。翼に、連絡したくなった」


……マジで?なんの為に?


やたら胸がドキドキしてくる。


「珍しーじゃん。一年ぶりだしな」


より戻したいとか、大歓迎だけど。


ナナがいいなら、オレはいつでもその気持ち、受け止めるし。


「なんかね……寂しくなった」


「寂しいって……どーいう意味?」


「自分でもよくわかんない。……気がついたら、電話してて。

家に行ってみたけど、やっぱ帰ろうと思ったんだ。あははっ、かなり怪しいヤツだよね」


気がついたら電話してたって、それすげー嬉しいんだけど。


寂しいときに、オレを頼りたいって思ってくれたってことだよな。


「怪しくないじゃん。オレら、中学の同級生だし。普通にチャイム鳴らせば良かったんじゃね?」



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