【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「同じぐらい、ナナも自信持てよ。オレのタイプは、ナナだから」


「……けど、私って何もないし。本当はね、もっと翼に相応しい人になってから、翼に会いたいなって思ってたんだ」


「オレに相応しいってなに?」


今で十分なんだけど?


「私は翼がいないとダメだけど、翼は私じゃなくても大丈夫だし。

私じゃないとダメな理由がわからない……って、南さんに言われたから」


……は?


なんで南さんに?


「ちょ……待てよ。いつ?」


南さんとナナが接触したのって、去年のイベントでオレが倒れてたときだよな。


そんときに、そういう会話したってことか?


けど、イトコっつってごまかしたはずだし……。


「翼が、私のバイト先に初めて来たとき……。あのあと、南さんからお店に電話がかかってきて」


「んだよそれ、聞いてねーし。あの人、ナナにんなこと言ったわけ?」


「けど、言われた通りだなって。私、何も翼の力になれそうになかったから……」


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