【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「ふざけんなよ……。どれだけナナの存在が、オレにとって大切かとか、南さんにわかるわけねーじゃん」


オレはナナの頭を抱えて、力強く抱きしめた。


「…………」


「そんなんで、別れよーと思ったわけ?」


そういえば、あのあとからナナの様子がちょっと変だった気もする。


ナナのバイト先から仕事場に向かう途中、そういえば南さん車から一旦降りたよな。


多分、あんとき電話しに行ってたんだな。


オレにチョコくれて、エネルギー補給とか……ナナの受け売りじゃん。


すげぇムカついてきた。


「……翼?南さんのせいじゃないからね。私だって薄々そう感じてたし、言われて納得したし」


だよな。こーいうナナだから、オレは好きなんだよな。


絶対に人のせいにしない。


オレが見習いたいって思うところが、お前にはいっぱいあるんだよ。


「もう……絶対離さねー」


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