【完】アイドル彼氏★好きになっちゃった
「オレ……類と組めて、良かった」


ポツリと言うと、今までハハッて笑ってた類が突然黙りこんだ。


チラッと見ると、


なんか、顔あけーし!!


うわっ、なんで赤くなってんだよ。


「翼……オレもだ。お前と会ったときからさ、実は……一目惚れで。お前以外と組みたくねーって思ってたんだ」


類はオレの手をギュッと握ってくる。


「うわっ、やめろって。キモッ……」


「女性問題が表沙汰になったら、実はオレらができてましたってことにするか?

オレはいいぞ!翼となら、禁断の道を歩む決意はできてるっ」


「ギャー!やめっ……やめろって」


類は、後部座席でオレを押したおそうとしてくる。


もちろん、冗談なんだけどさ。


ホント、コイツで良かったよ。


かなりおバカだけど、こーいうノリ好きだしな。


オレらがどんなにはしゃいでいても、


運転中の南さんは、一切オレらに話しかけてこようとしなかった。


……類とは真逆で、南さんは無言で怒っているのか、


オレを自宅におろすまで、ずっと黙ったままだった。



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