俺の彼女はウソつき
「なんで…」



先に口を開いたのは里咲だった。



「俺がここにきちゃいけない?」

心を見透かされて恥ずかしいのか、里咲は顔が赤くなった。



「あんたが来るって知ってれば来なかったのに…!」

「いや、お前龍太に嫌われたくないから絶対来るよ。」



里咲は何もない方に歩き出した。

「龍太の好きな人、もうわかったろ?」


「別に龍太君のこと好きじゃない!!」



「じゃあなんでむきになるの?悲しそうな顔するの?」

「―――ッ!」



「俺でよければ、相手してやろうか?」


「うるさい!」




そういって里咲は走りだして見えなくなってしまった。







< 35 / 50 >

この作品をシェア

pagetop