【短】full blossoms~フル・ブロッサム~
第1章
高校に入って2回目の桜が
もうすぐ満開になる。
4月の青空に薄ピンクが映える。
校舎の3階にある2年生の教室
その窓際のバルコニーに陣取って
坂下みゆきは桜を見ていた。
新入生が入学したばかりなので
放課後にもなると部活の勧誘で
下駄箱のある玄関や1年生の教室のある
校舎の4階は上級生でにぎわっている。
桜の木の下に点在して見える
いくつもの制服を着た人影を
煩わしくも、懐かしくみゆきは思った。
『去年あたしもあそこにいて
上級生からしつこい勧誘にあってたんだ…。
そこで、関根と逢ったんだ…。』
振り返る。
去年桜の花びらに飲み込まれながら
出逢ったのは
同じ新入生だった
関根政雄。
『2年生も同じクラスになっちゃった…。』
もうすぐ満開になる。
4月の青空に薄ピンクが映える。
校舎の3階にある2年生の教室
その窓際のバルコニーに陣取って
坂下みゆきは桜を見ていた。
新入生が入学したばかりなので
放課後にもなると部活の勧誘で
下駄箱のある玄関や1年生の教室のある
校舎の4階は上級生でにぎわっている。
桜の木の下に点在して見える
いくつもの制服を着た人影を
煩わしくも、懐かしくみゆきは思った。
『去年あたしもあそこにいて
上級生からしつこい勧誘にあってたんだ…。
そこで、関根と逢ったんだ…。』
振り返る。
去年桜の花びらに飲み込まれながら
出逢ったのは
同じ新入生だった
関根政雄。
『2年生も同じクラスになっちゃった…。』