☆通り道~自分のお家までの過程☆
(何故、あたしはこんな所に居るのかしら?)

ただ呆然としたまま動こうとしなかったあたしのポンコツ脳みそは、少しずつだが機能を取り戻しつつあった。

(えっと…確か、帰って、ご飯食べたらお風呂入って、森君とメールしながら寝落ちして…。)

そうだ、少しだけ思い出した。

ここに来る前、あたしはクラスの男子【森君】とメールをしていた。

森君は二年生から入ってきた転校生で、痩せていていつも眠そうにしているあまり目立たないタイプの男子だ。高い背丈が特徴的だが、それを生かせる運動部に入っている訳でもない。
いうなれば「デクの棒」。
しかし、顔立ちはどこか野性的で猫科の動物を思わせる瞳をしているので、意外に女子にはモテているようだ。

更に思い出した事は、その森君が昨日メールでしていた話。
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