ラブ・シンドローム



第一……

趣味や考え方、好きなものが似てて、一緒の部活で。

共通点が多すぎて、逆に好きにならない方がおかしいよ。




部活が終わって、体育館の戸締まりをしているとき、あたしはそう心の中で呟く。




「唯」

戸締まりを終えて、部室まで歩いていると、誰かがあたしを呼んだ。


声のする方を向く。


「修二……」

「唯を、待ってたんだ」


いつもいつも、あたしをドキドキさせる修二。

修二はあたしの何歩も先を歩いているような気がした。



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