ラブ・シンドローム



「そう。一種のゲームみたいなもんだよね、これ」


思わず一人ごちてから、次の授業の準備をする。

すると、課題をしてないことに気付く。


(当たるんだよな~、今日…………)



キョロキョロと辺りを見回すと、都合の良いことに、斜め前の席には、いつも真面目なクラス委員長が座っていた。



「……いいんちょー、お願いがあるんだけど」

いつもの口調で、委員長を呼ぶ。

あ、委員長って呼んだのは、ただ単純に名前知らないから。



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