ラブ・シンドローム
や……やばい。
これは、俺の今までの恋愛マニュアルによると、完全にまずいパターンだ。
(引かれるかも……)
そう思って、恐る恐る視線を委員長に移す。
「……木村くん」
意識というものは恐ろしい。
こうして名前を呼ばれただけで、心臓がバクバクといつもより早く動く。
「……悪いけど」
やっぱりまずいパターンだったらしい。
きっと、今日から俺、がっつきすぎ、キモイのレッテルが貼られるに違いない。