ラブ・シンドローム
「何度も言ったと思うけど、俺には好きとか、嫌いとか恋愛感情は必要ないんだよね」
できるだけ冷たくそう言うと、目の前の真柴は伏し目がちになった。
(ちょっと言い過ぎたかな。。。)
もう一度、真柴の方に目をやる。
小さな体に、軽く整えられた、ショートカットの髪型。
制服からは、細い手足が伸びている。
(分かっていたつもりだったけど……)
やっぱり男の自分とは違うんだな、と自覚する。