カラフル
それからは、裕也に電話しても出てくれないし、メールしても返事は来ない。
涙が止まらなかった。タオルで涙をふいても次々に溢れ出す。
―翌朝―
「みお~」
次の日あたしはお母さんに起こされた。
「みお?どうしたのその目!」
そっか、昨日ずっと泣いてたから腫れてるよね。
「今日は学校休む」
お母さんはそれ以上何も言わなかった。
とりあえず部屋に戻った。学校に行くと裕也に会ってしまう。
また泣いてしまう。
みんなを困らせてしまう。
もう、どうでも良かった。どうにでもなればいい。
ねぇ、どうすればいいの。
こんな弱いあたしじゃ耐えられないよ。
それだけ裕也の存在が大きくて、大切だったんだね。
考えれば考えるほど辛くなった。
もう寝よう。
ずっと寝ていた。
夢を見た。不思議なんだ。あたしと名前も知らない女の子が、虹の上にいた。
周りには、沢山雲があってぴょんぴょん飛んで遊んでいた。
でもその子は、突然泣き出し、みんなに会いたい。そう言った。
そこへ、きれいな女の人が迎えにきて、どこかへ消えてしまった。
あたしは一人。
虹の上は、キラキラしてた。
でも、目が覚めると自分の部屋で、色のない世界みたい。