さくらんぼロリーポップ
「日曜日に生徒会の仕事ですか?」
図書室の脇に併設された印刷室でコピーをとりながら聞かされたのは、龍が日曜日に大掛かりな資料整理をするという話だった。
「うん。平日の放課後だけじゃ期限まで間に合いそうになくて」
はははっと小さく笑いながら龍が頭を掻いた。
「だったらみんなでやりましょう」
「ううん。元はと言えば僕の手際悪いせいだし」
「……でも」
「大丈夫大丈夫~。たまには会長らしいこともしとかないとね」
なんて言いながら笑う龍に、藍楽の中に言い知れぬ気持ちがフツフツと沸いて来た。
不器用なりに自分のやるべきことを自力でやろうとする姿。
力になりたい。
そう素直に感じていた。
「わたしも手伝います!」
「へっ?」
「日曜日! 龍先輩と一緒に資料整理します!」
突然勢い良く手伝いを申し出た藍楽に、龍は怪訝な表情を浮かべていた。